もー10年以上、デジタルカメラを使ってます。趣味ではなく、自社サイトに掲載する写真を撮るために。
安いコンパクトカメラ(コンデジ)から始まり、高級コンデジ、一眼カメラへと買い替えてきました。
画質向上のためです。
コンデジはズームと広角レンズが一体、しかもレンズが明るい(F値が小さい)のが魅力。
その環境を一眼カメラで構築させると、結構な金額になってしまいます。それだけ、コンデジはリーズナブルなんです。
当り前なんですが、コンデジは高級機といえども、さらに高価な一眼カメラに画質では勝てませんでした。そもそもレンズの大きさが違いますから。
コンデジよりも更に小さなレンズを搭載するスマートフォン。高級機といえども一眼カメラに適うはずがありません。
ところが先日、安くてもカメラ性能が高いと噂のスマートフォンに買い替えてみたら、驚愕しました。
今使っている一眼カメラよりも綺麗じゃね?
そこで早速、画像を比較してみました。
スマホと一眼カメラの写真比較
10月の午後3時ごろ、やや逆光気味に西方面を撮影。
一眼カメラ「OM-D E-M5+広角レンズ」とスマホカメラ「Xiaomi Mi9T」の写真比較です。
一眼カメラはPモード(被写体の明るさに応じて、最適な絞り値とシャッター速度が自動にの組み合わせ)撮影。
スマホはAIモード撮影。
どちらもカメラを構えてシャッターを押しているだけの素人撮影です。
スマホ(Mi 9T)の標準レンズが一眼カメラの広角レンズ相当するのがわかります。35mm換算で26~28mm相当でしょうか。
どうですか?
この写りなら、わざわざ重い一眼カメラは持ち歩かなくても良いですよね。
<参考>スマホの超広角とズームレンズ
3眼カメラのスマホには「超広角」と「ズーム」レンズも付きます。
超広角は画角が124.8°。35mm換算で11mm相当?
一眼カメラなら、とてもこのクラスの広角は簡単に買えません。
バルコニーからの撮影構図は、標準から超広角に切り替えると、手前の手摺までも映り込みました。
ズームの2倍は光学式。デジタルズームなら10倍まで使えます。
OLYMPUS OM-D E-M5 MarkII
使用している一眼カメラはオリンパスの「OM-D」。
2013年3月に前モデルの「OM-D E-M5」購入し、2016年10月「OM-D E-M5 MarkII」に買い替えました。手ぶれ補正が売りのマイクロフォーサーズミラーレスカメラです。
当時は10万ぐらい。現在は新モデルMarkⅢが出たので半額以下です。
マイクロフォーサーズは4/3型イメージセンサーを使用。画像の縦横比は4:3となります。35mm判フィルムの約1/2の対角長です。
マイクロフォーサーズを選んだ理由は、コンデジと同じ縦横比4:3の画像に揃えるため。ASP-Cカメラ(SONYなど)は3:2の画像です。
広角レンズ
OM-Dの本体に単焦点レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0」を装着してます。35mm換算で24mm相当の広角。F値は2.0の明るいレンズです。
結構高かったですが、レンズは値下がりしませんね。
Xiaomi Mi 9T
写真の比較に使用したスマートフォンはシャオミの「Mi 9T」。
3万円台で購入できる、いわゆるミドルクラスの端末。10万円を超えるようなハイエンドモデルではありません。
三眼カメラの標準レンズは、一眼カメラの広角レンズと同等。しかも、F値が小さい明るいレンズです。
超広角レンズと望遠(x2)レンズも装備してます。
画像エンジンが凄いのか、AIが優れているのか、素人でも簡単に綺麗な写真が撮れます。特に夜景(ナイトモード)は、普通の一眼カメラではお手上げです。
欲を言えば、「手振れ補正」が欲しい!
スマートフォンハンドルグリップ
スマートフォン撮影の泣き所は手振れ。一眼カメラのようにしっかりとグリップできません。
そこで対策として、スマートフォン用のハンドグリップを探してみました。
先ず見つけたのはこちら
安くて良いのですが、これはビデオ用のグリップかもしれません。
もっとシャッターが押しやすいものはないかと探したら、ありました。
Bluetooth対応のシャッターボタンが付いて、カメラ機のようにシャッターが押せます。
でも、ちょっと高いのが難点。
スタイラスペン、三脚、キャリーポーチなど(要らないもの)が付属しています。
スマートフォンがカメラみたいに使え、値段以外は満足しています。
一眼カメラの代用にスマホは使えるか?
一眼カメラに負けないほどのスマートフォンですが、カメラを主目的として使うにはどうか。
普段一眼カメラで行っている撮影をスマートフォンで試して感じたのは、常時カメラとして使うには厳しいです。
まあ、当たり前なんですけど。
もっとカメラ寄り形状の、ごっついスマートフォンが、今後出てくれば別です。それだったら10万以上出せますね。
以下、スマートフォンをカメラとして見た時の気になる点をまとめてみます。
スマートフォンカメラのデメリット
スマートフォンならではのホールドのしにくさもあって、撮影中に誤って画面に触れると、直ぐにカメラがOFFになってしまいます。
ハンドグリップを付けても、画面が大きいので無意識に触れてしまいます。これでは連続撮影が捗りません。
本体も直ぐに熱くなります。
できれば電子水準器(機能)が欲しいです。
画面に光が反射する状況では、撮影対象がまったく見えません。これ、ファインダーのないコンデジでも同じことなんですが。
高度な撮影技術と加工技術を持つ方には、細かな設定ができないスマートフォンでは物足りないでしょう。RAW現像が可能なRAW形式での撮影もできません。
※アプリを使えばRAW撮影は可能です
一番のデメリットは、撮影姿がカッコよくないことかもしれません。一眼カメラを構えた方が、圧倒的に玄人感が醸し出されます。
スマホの撮影は、傍から見るとちょっとかっこ悪いですよね。
スマートフォンカメラのメリット
スマートフォンのカメラはインタネットにダイレクトで繋がるわけですから、便利に決まってます。
- Googleフォトを利用すればクラウドに自動保存
- プライバシーは別として撮影場所をGPSで記録
データ通信がカメラに最大限活かせます。
撮影では、モニター画面が大きく見やすいことがメリットです。
スマートフォンならではの機能は「ナイトモード」や「ポートレート」モード。アナログから進化した一眼カメラではできないデジタル加工技術です。
スナップ写真を綺麗に撮ることだけが目的ならば、カメラ性能に優れたスマートフォンを選べば十分です。
さいごに
どんなにスマートフォンのカメラ性能が上がっても、所詮は小さなレンズとセンサー。一眼カメラ並みの綺麗に写真が撮れる訳がない。
ずーっと、そう思ってました。
ところが、写真を見比べてみると、考えが変わりました。
3万円台の最新スマートフォンと、レンズと本体で約20万円の一眼カメラの比較は、見てのとおりです。
作品として写真を撮りたいわけでもないし、印刷したり大画面で見るわけでもない。スマートフォンやパソコンで見る写真ならば、スマホのカメラでも十分な気がします。
高性能なSoCとAiを備えたスマートフォンは、今までのカメラの概念を変えてしまいそうです。「カメラメーカー大丈夫か?」と思うほどです。
趣味や仕事でないと
重い一眼カメラは持ち歩けないよねー