小さな会社でも、飛び込み営業の多さにはうんざり。その都度手を止めて、玄関まで出向いて対応しなければなりません。これは一般家庭でも同じです。
そこで、玄関にインターホンの設置を検討。配線工事は考えてないので無線タイプを探してみることにしました。
候補になるのは、パナソニックとアイカのワイヤレステレビドアホン。国内メーカーは2択です。
国内メーカー以外で気になったのが、スマートフォンが利用できる見慣れない商品「ビデオドアベル」。Amazonサイトではよく売られている、いわゆる「中華品」。
中華ガジェットは今までにもいくつか試してきました。
Amazonカスタマーレビューの異常な高評価は要注意ですが、興味があれば試してみたくなります。
結局、国内メーカーはやめ
中国製のスマホ対応インターホン「ビデオドアベル」を購入しました。
以下、レビューします。
Video Doorbell V5
今回購入したインターホンはこちら
スマホがインターホンになる「ビデオドアベルV5」。
商品名は外箱に「Video Doorbell V5」、取扱説明書には日本語で「ビデオ通信ドアベル V5」と記載されています。
メーカー?はAmazonサイトに「NZACE」とありました。
MADE IN CHINAは間違いありません。
Amazonサイトで売られている中華品のほとんどは、メーカー不明のOEM商品ばかりです。品質よりも安さが魅力。購入するには、使い捨てにするぐらいの覚悟が必要です。
OEM商品は在庫が無くなれば販売終了です
製品仕様
解像度 | 1280x720P |
---|---|
レンズ | 166°広角レンズ |
IR LED | 6個ライト付/850mm |
Wi-Fi | 802.11b/g/n(2.4GHz)対応 |
オディオ | 交互通話 |
保存方式 | SDカード |
SDカード | 8G/16G/32G対応 |
バッテリー | 3x18650充電式バッテリー |
解像度は候補に挙げた国産のワイヤレスインターホンよりもずっと上のHD映像。バッテリーは一般に市販されていない業務用タイプ。
ビデオ通信ドアベル V5の特徴
「ビデオ通信ドアベル V5」の特徴はAmazonサイトによると
- スマホから遠隔操作できて、旅行や出張などの外出中でも来客の訪問をリアルタイムでチェックできる。
- 内蔵PIRセンサーで人体を検知。来客あるいは不審者の姿を自動的に録画記録できる。
- 720Pの精細な映像を撮影可能、スマホではっきりと見える同時に来客と交互通話もできる。
- 暗視機能付きの166°レンズを搭載。夜間でも黒白の鮮明な画像が見られ、広い範囲を映し出す。
- ワイヤレスチャイム接続。好きな場所のコンセントに直挿しすると、Wi-Fi接続によりチャイムが連動できる。
ビデオドアベルの注意点
サイトには「防水仕様」とありますが、見た感じはあやしいです。箱にもそのような表記はありません。外に設置する際は、雨濡れの対策が必要です。
インターホン同梱の18650バッテリーは一般に市販されていません。Amazonサイトでは互換タイプが売られています。粗悪品も多いのでご注意。
ビデオ通信ドアベル V5 レビュー
Iot系の中華ガジェットはWi-Fi接続するまでのハードルが高い。
ある程度の知識と経験が必要になります。この点は、国産メーカーが安易に商品開発できない課題だと思います。
当然、中華ガジェットに分かりやすい取扱説明書と購入後のサポートは期待できません。その分安価なので、覚悟の上で購入する必要があります。
アプリ「ToSee」インストール
「ビデオドアベル」はアプリ「ToSee」を利用します。
ToSee – Smart Camera
Tocoding Technologies Co., Ltd.無料posted withアプリーチ
商品名とアプリ名が一致しないのは、OEMならではです。「ToSee」アプリを利用するビデオドアベルは、外観が違っても中身は同じかもしれません。
デバイスをWi-Fiに接続させる
ビデオドアベルを利用するには、自宅または職場のWi-Fiに接続させなければなりません。
まずはバッテリーの絶縁シートを外すため、裏蓋を開けます。これが開きません。取扱説明書にも書いてありません。中央くぼみにある矢印と「OPEN」の文字に惑わされます。これは裏蓋内にあるバッテリーの蓋。
裏蓋は普通にスライドさせれば開きました。強引な開け方を試みたので少し本体にキズがつき、時間も浪費しました。
取扱説明書は日本語がところどころヘン(あるだけでもマシ)。
Wi-Fi接続の手順も間違ってます。具体的にはステップ5とステップ6。スマホとインターホンを向き合わせて「インターホンのカメラからスマホで表示されたQRコードをスキャンする」なんて無理。できません。
IoT系ガジェットをWi-Fiに接続させる手順はどれも同じです。
基本はスマホのWi-Fi設定からガジェットのSSIDを読み込み、次に利用中のWi-Fiルーターと接続。つまり、スマホは橋渡し役です。
問題はこのとき、ガジェットのSSIDがスマホから読み取れない(表示されない)ことがあります。
設定ができない場合は、大抵がココ。
何度やっても設定できない場合、スマホ交換(OSを変更)して再チャレンするとスムーズにいくことがあります。
このあたりがノーブランドの中華ガジェットの難しいところです。
<備忘録>Wi-Fiルーターを交換したら接続できなくなった
使用開始から数カ月後、Wi-Fiルーターを交換したので、ビデオドアベルの接続設定を一からからやり直し。
本体裏のリセットボタンから再設定。でも、何度やっても、ビデオドアベルのSSIDがスマホに表示されません。
おそらくリセット(初期化)できていない様子。
試しにバッテリーを一旦外し、リセットボタンを押したままバッテリーをセット。すると、リセットできたのか?Wi-Fiの再設定ができました!
ワイヤレスチャイム
インターホンの呼出音はスマホから鳴ります。
今回購入のインターホンにはワイヤレスチャイムも同梱。ところが、コンセントに挿すだけではインターホンと連動しません。
設定方法は取扱説明書に一切書いてありません。おそらく、サービス品だから。
途方に暮れAmazonサイトを見てみると、カスタマーQ&Aに書いてありました。
「音量ボタンを10秒ほど長押し」。
わかりませんよねー。
気づいたこと
スマホのアプリからインターホンに接続している(モニターを見ている)ときは、インターホンを押してもスマホからチャイム音は鳴りません。
スマホからチャイム音が鳴ったとき、スマホ画面にモニター映像は表示されません。表示された「通話ボタン」を押すとモニター映像が表示されます(時間がかかる)。
インターホンのボタンを押してからスマホが鳴るまでにタイムラグがあります。
当方はスマホ(android)2台とiPad1台での利用。iPadだけ1分ぐらい後から鳴ります。
裏蓋だけを外した状態で、バッテリーをつけたままUSBコードから充電できます。充電用の専用ケースはなくても大丈夫。また、バッテリーの残量はアプリの電池マークから確認できます。
インターホンとしての使い勝手
スマホのアプリから映し出される映像は鮮明です。この点はスマホを利用する一番のメリット。
インターホンとしての使い勝手で最も気になるのがタイムラグ。
チャイム音に時差があります。その上、スマホに映像が映し出されるまで待たされます。
チャイム音が鳴って、慌ててスマホを取り出し、モニター確認。すると、すでに後ろ姿か人の気配がありません。
顔を確認してから通話をすることは、まず無理でしょう。
留守中の訪問は「不在着信」としてスマホに記録されます。画像が記録されることはありません。
一般的な「モニター付インターホン」としての使い勝手は期待できません。
「ネットワークカメラ付ワイヤレスチャイム」として割り切る方が良いです。
室内または外出先でも玄関廻りの様子をスマホから確認できる、このことにメリットを感じる方に向いています。
インターホンでなく
チャイム&防犯カメラとして使ってます
人体検知の自動撮影機能
PIR(赤外線センサー)により、人体を検知すると自動で撮影記録できます。このときチャイム音も鳴らせます。
個人的には録画は不要なため試していません。チャイム音も鳴る基準がよくわからず、面倒なのもあり利用していません。
ビデオドアベルは代替品がたくさん
Amazonには似たような商品がたくさんあります。中身は同じかも??
外観デザインの好みで決めれば良いかもしれません。
中華ガジェットの最大の泣き所はソフト。汎用部品と汎用アプリの組み合わせが安さを実現しています。
パナソニック製もある
国内メーカーのパナソニックには、モニター付テレビドアホンにスマホ転送機能が付いた機種もあります。レビューを見る限り、こちらもスマホから直ぐにモニター画面は確認できないようです。
やはり、スマホをモニター子機としてストレスなく利用するのは厳しいようです。
「モニター付インターホン」としての本来の機能を優先し、スマホ利用はおまけ程度でよければ検討の価値はあります。
ただし、中華の『ビデオドアベル』よりもかなり高価です。
アイホンからも発売
アイホンもスマートフォン連動テレビドアホンを発売開始。
パナソニック製品よりも安いです。
Googleから「スマートドアベル」が出た
Googleからスマート ドアベルが2021年8月26日に発売開始されました。
Google製なら、中華品より使い勝手は断然期待できる!?
ただ、ちょっと高額なのがネックです。
Google公式 Google Nest Doorbell
Amazonからも「スマートドアベル」が出た!
2022年4月20日、Amazonは子会社「Ring」のスマート ドアベルを日本で発売開始!
Amazonサイトで既に売られている中華製品とは性能面で一線を画すのか?
Google製品と同価格帯なのが残念。ビッグセールでのプライスオフを期待します。
まとめ
やっぱりというか、案の定、ビデオドアベルはWi-Fi接続の設定に手こずりました。
取扱説明書は当てになりませんから。ユーザーの環境は様々なので、ある意味仕方がないかも。国内大手メーカー品でなければ、サポートも期待できません。
Amazonサイトで売られている安価なIot製品は、ほとんどが中華品。取扱説明書なしでもWi-Fi設定できるレベルでなければ、使いこなすのは難しいです。
おそらく端末の中身はどれも似たようなもの。専用アプリを提供しなければ、その分端末代金が安くなります。汎用アプリの流用では、設定等に手こずるのは致し方ないことです。
おもちゃとして割り切れば楽しめます。モニター付インターホンをお探しの方にはお薦めできません。
あと、この手のOEM商品はAmazonサイトからある日突然と消えたり、別の商品に入れ替わってたりします。欲しいと思ったら、早めのご購入を!