並行輸入で購入したSonyの「Xperia」、IIJmioのドコモ回線SIMで利用しています。
某日、格安SIMのキャンペーンが目に留まり、MNPを決意しました。
MNP手続きを進めるうちに、ある点がふと気になりました。
所有するSIMフリースマホにある欠点です。
- 技適マークがない
- ドコモのプラチナバンド19 (800MHz)が使えない
SIMカードを変えれば、APN(Access Point Name)も再設定しなければなりません。この設定に、かなり手こずった記憶があります。
この記事では、海外通販サイトからSIMフリースマホを購入した過去の経験から、海外スマホ使用の注意点などについて書いていきます。
技適マークのない海外スマートフォン
はじめに、技適マークのない海外スマートフォンは日本で使ってはいけません。
使うと違法で、罰則があります。
※訪日外国人観光客は条件付きでOK
技適マークについては総務省HPを参照ください
実際に、技適マークなしの海外スマホが摘発された事例はないようですが・・
使う使わないは自己責任。
とは言え、違法なので
ここでは海外スマホを持っているが、使用はしていない体で書いていきます。
2017年4月、海外通販サイトから「Sony Xperia XA1 Dual G3116」を約3.6万円で購入しました。日本未発売品で「技適マーク」もありません。
安くてカメラ性能が良いものを探していたら、この機種に。SONY製ですからカメラは間違いありません。
当時は、3万円台でカメラ性能が良い端末がなかったんです。
リアカメラ 2,300万画素
1/2.3型 Exmor RS IMX300、Hybrid AF、5倍 Clear Image Zoom、デジタルズーム8倍、LEDフラッシュ、0.6秒起動、F2.0/24mmレンズ
ネットワーク:4G: LTE Band 1/3/5/7/8/28/38/39/40/41
SIMフリー海外スマホはプラチナバンドが使えなかった
ドコモ回線でも使える「Sony Xperia XA1 Dual G3116」。とのことで、購入しました。ところが、プラチナバンドと呼ばれる、最もつながりやすいバンド19 (800MHz)に非対応を見落としました。
プラチナバンドとは、人口密度の低いエリアやビルの中にも電波が届きやすい周波数。
海外スマホがはじめての方は、プラチナバンドが使える機種なのか、必ず確認してください。
- NTTドコモ:バンド19(800MHz)
- KDDI(au):バンド18or26(800MHz)
- ソフトバンク:バンド8(900MHz)
SIMフリー海外スマホはバンド19以外で使えた
プラチナバンドに非対応でも、「Sony Xperia XA1」はバンド1(2.0GHz)とバンド3(1.7/1.8GHz)に対応。このバンドでインターネットに繋がります。
ビルの中では使えないことがたまにありました。それでも、日常生活では、ほとんど支障ありません。
なぜか、職場では電波が悪く、音声通話は使えてもインターネットに繋がりません。職場はWiFiがあるので支障はありませんが、繋がらないスポットはあるようです。
因みに、職場は電波が弱いと言われるWiMAXはよく繋がります。
SIMフリー海外スマホのAPN設定ができない?
初めて買ったSIMフリースマホ「ZenFone2」もプラチナバンドに非対応。まったく気づかず使っていました。
プラチナバンドを意識したのは、「Sony Xperia XA1」に買い替えてからです。
国際便でスマホが届き、IIJmioのSIMカードをセット。ところが、何度APN設定をしても繋がりません。「ZenFone2」の時は直ぐに繋がったのに。
画面からは、ドコモの電波をつかんでいるのは確認できる。それでも、インタネットに繋がらない。ネットで調べても、そもそも日本で売られていない機種なので同じ事例がヒットしません。
このとき、プラチナバンドと、非対応スマホであることを認識しました。
技適マークがないから?
プラチナバンド非対応だから?
いや、同じ条件の「ZenFone2」は繋がった。
スマホ入手から数日後、何をやっても繋がらないので諦めかけた頃。なにをどうしたか忘れましたが、スマホがインタネットに繋がりました。
SIMを変えたら、もう一度APN設定する自信がありません。
あれから1年ちょっと。格安SIMをMNP。新しいSIMをスマホ(Xperia XA1)にセット、APN設定からアクセスポイント名を変更。
なんと、あっけなくも直ぐにネットにつながりました。
au回線のSIMカードを契約してみた
格安SIMをMNPしてから数ヶ月後。IIJmioの初期費用0円キャンペーンを利用して、新たにデータ専用SIMカードを契約。
回線は初めてのau。4G周波数帯はバンド1,11,18,26,41。
「Sony Xperia XA1」はauのプラチナバンド18or26にも対応していません。バンド1でどの程度使えるのか試してみましたが、まったく電波を掴んでくれません。
原因はSIMカードにありました。
「Sony Xperia XA1」をau回線で利用するには、Volte非対応のSIMカードが必要です。Volte対応のSIMカードからは通話もデータ通信もできません。
auだけはVolte対応と非対応、2種類のSIMカードがあります。IIJmioのau回線SIMカードはVolte対応のみ。調べてみると、BIGLOBEのau回線SIMカードもVolte対応だけです。
VoLTE(ボルテ)とは
ひと昔前、データ通信は4Gでも、音声通話は3Gが一般的でした。
「VoLTE(Voice over LTE)」は4G LTEを活用した音声通話サービスです。相手の声がクリアに聞こえ、高音質で通話ができます。
また、通話中でもデータ通信が同時に行えるメリットもあります。
ドコモとソフトバンクはVoLTEの対応でSIMカードが変わることはありません。auだけはSIMカードが別々です。
- Volte対応SIMカードはVolte対応の端末だけで使える
- Volte非対応SIMカードはVolte非対応の端末だけで使える
ソフトバンク回線のSIMが使える
ドコモのプラチナバンドに対応していない海外スマートフォンでも、ソフトバンクのプラチナバンドに対応していることが多いです。
「Sony Xperia XA1」はバンド8が利用できます。バンド8はソフトバンクのプラチナバンドです。
購入した2017年、ソフトバンク回線のSIMを提供するMVNOは確か1者だけだったと記憶します。しかも料金は割高。
2019年以降、ソフトバンク回線SIMを提供するMVNOは増え、ドコモ回線と同額で利用できるようになりました。
技適マークはともかく、海外スマートフォンを利用できる環境は整っています。
4G周波数帯(バンド)
参考までに、各キャリアの4G周波数帯をまとめます。
バンド1(2.0GHz-2.1GHz)は各キャリア共通でメインの周波数帯。周波数が高いほど通信速度は速く、低いほど障害物が多いエリアでも繋がりやすくなります。
docomo・ドコモの4Gバンド
- バンド1(2.0GHz-2.1GHz)
- バンド3(1.7GHz-1.8GHz)※東名阪エリア限定
- バンド19(800MHz)※プラチナバンド
- バンド21,28,42
au・エーユーの4Gバンド
- バンド1(2.0GHz-2.1GHz)
- バンド18&26(800MHz)※プラチナバンド
- バンド41(2.5GHz)※WiMAX
- バンド11,28,42
SoftBank・ソフトバンクの4Gバンド
- バンド1(2.0GHz-2.1GHz)
- バンド3(1.7GHz-1.8GHz)※Ymobile
- バンド8(900MHz)※プラチナバンド
- バンド11,28,41,42
Rakuten・楽天の4Gバンド
- バンド3(1.7GHz-1.8GHz)
※パートナー回線としてauのプラチナバンド18
スマホの接続バンドを確認する方法
今、どのバンドを利用しているのか?確認できるアプリがあります。
Network Cell Info Lite – Mobile & WiFi Signal
M2Catalyst, LLC.無料posted withアプリーチ
LTE Discovery
Simply Advanced無料posted withアプリーチ
利用するには「位置情報」「電話の発信と管理」の権限をアプリに許可する必要があります。
Android限定、海外アプリのため日本語に非対応です。
電波の強さ(dBm)も確認できます。接続するバンドは頻繁に変わり、プラチナバンドの接続は以外にも少ないことがわかります。
まとめ
ドコモのプラチナバンドに対応しない海外スマホでも、ドコモ回線SIMで4Gの電波はつかめます。
東京-名古屋-大阪エリアでは、バンド1のほかにバンド3が利用できます。バンド19なしでも十分に使えました。
技適マークなしの海外スマホの使用は自己責任。海外スマホは、機種によってはAPN設定で手こずることがあります。